治りやすい腰痛と改善が難しい腰痛の違いとは?
腰痛があると、歩行が困難になるだけでなくどんな姿勢をとっていても痛みを感じるという状況に陥ることがあります。
なぜ腰痛が引き起こされるのでしょうか?
腰痛の原因や、改善しやすいもの改善が難しいものを比較して、腰痛予防に必要な知識を紹介します。
■腰痛の原因は?
腰痛を効果的に治療するためには、原因の特定が重要です。
腰痛を引き起こす原因はひとつではありません。たとえば、事故などの外部的な刺激が原因で起こる椎間板ヘルニアのような、レントゲンやMRIではっきりと原因がわかる腰痛は、比較的改善しやすい腰痛だと考えていいでしょう。
腰部に起きている異常がなくなれば、痛みを感じる原因も取り去ることが可能です。
また、腰部に異常がなかったとしても、胃潰瘍や胆石症などの病気、女性の場合は月経不順や子宮内膜症などの病気の症状のひとつとして腰痛があらわれる場合もあります。
この場合は腰痛の原因となっている病気が治癒すれば、自然に腰痛も薄れていきます。
■治りにくい腰痛の特徴とは
改善が難しい腰痛の特徴は、痛みの原因が特定できないことです。
人間の体は過剰なストレスがかかっている状態にあると、痛みを制御する器官がうまく働かずに、痛みが増幅して感じられてしまう場合があるのです。
心因性のストレスが腰痛に与える影響は大きいと考えられており、腰痛でクリニックを受診する人の多くがストレス性の腰痛に苦しんでいます。
ストレスをコントロールしている器官は脳の視床下部にあり、ここでホルモンの分泌を指令したり、自律神経をコントロールしています。
大きなストレスを抱えている状態は、ここから分泌される自律神経やホルモンバランスが乱れ、腰痛をコントロールしにくい状況を生み出してしまうのです。
■腰痛を予防するために大切なこととは?
腰痛は痛みを強く感じ始めてからでは、スムーズに改善することが難しい場合があります。
レントゲンに異常がみられず、病気などの心配もないのに腰痛が起きている場合、腰痛の原因が特定しにくいのです。
痛みをコントロールするには、自律神経のはたらきを整えることが重要です。
自律神経は不摂生や不規則な生活によって乱れやすくなるため、規則正しい生活をこころがけるようにしましょう。
また、スマートフォンやパソコンの画面に向かっている時間が長い人ほど、猫背や巻き肩などの症状が出やすくなります。
どちらの姿勢も骨格を乱れさせ、腰部に負担をかけやすい姿勢です。正しい姿勢をこころがけることで、腰にかかる負担をおさえ腰痛を予防しやすくなります。