「ストレートネック」を予防・改善する方法
頭を前に倒したうつむき姿勢でスマホやタブレットの操作を長時間すると、首に大きな負担がかかり、肩こりや首の傷み、慢性的な頭痛などのさまざまな症状を引き起こします。
最近よく「スマホ症候群」と呼ばれていますが、なかには首の自然な湾曲が失われる「ストレートネック」になる人もいます。
スマホの長時間使用による「ストレートネック」の症状を予防、改善する方法について紹介します。
スマホによる「ストレートネック」って?
正常な首は、30度~40度湾曲しています。ですが「ストレートネック」の場合は、この湾曲が30度以下になった真っ直ぐに近い状態のことを指します。
慢性的なうつむき姿勢をとることで首に大きな負担がかかり首の湾曲が少なくなると、顎が前に突き出て背中が丸まった状態になってしまいます。
スマホの爆発的な普及によって、「ストレートネック」になる人が増えていますが、もともと「ストレートネック」にはバレエやダンスなどで過度に姿勢を矯正している人や、格闘技、ボクシングなどのスポーツ障害も多くあります。
慢性的な頭痛に悩んでさまざまな病院を受診するうちに、「ストレートネック」が見つかるといったケースも多く、さまざまな症状を引き起こします。
首の頚椎、神経、椎間板が圧迫され、酷くなると首から肩にかけてのしびれや激痛を引き起こすこともあります。
早い段階で予防・改善することをおすすめします。
「ストレートネック」予防方法
(1) 普段のスマホの使い方
普段のスマホの使い方を見直すだけで予防になります。次の2つのことに気をつけて使いましょう。
・スマホ利用時にうつむき姿勢にならないよう、目の位置と水平になるようスマホを持ち上げて使用する
・15分使用したら首や肩を動かすなどして休みをとる
・首が前に出ていると思ったら意識してあごをひき姿勢を正す
(2) 肩ほぐしマッサージ
首を回して固まった筋肉をほぐすと同時に、肩の周りの筋肉をマッサージしてほぐすとより効果的です。
首だけ動かしてもすっきりしない場合、肩のこりも同時にほぐしましょう。首は繊細なのであまり無理にのばしたり傾けたりすると、かえって筋を伸ばしたり傷めたりすることがあります。
首を回すのも気持ちがいい程度にとどめ、やりすぎないように注意しましょう。
1. 左右に2~3回ほど気持ちが良い程度に首を回す
2. 肩を左右10回程度ずつ回す
3. 肩の周りの胸とわきの下の肋骨を上下にマッサージする。
テニスボールなどを使ってころころと転がすようにすると効果的。
これにより、肩のまわりの筋肉をほぐす
(3)温めたタオルで首を湿布する
首のまわりの筋肉をほぐし緊張をとるために、首の後ろに温めたタオルをあてます。
熱湯にひたしたフェイルタオルをしぼるか、水で湿らせて軽く絞ったフェイスタオルを電子レンジで1分温めます。
熱過ぎる場合はビニール袋に入れたり、薄手のタオルを一枚当てたりして火傷に注意しながら、首を温めます。5分ほど温めるとタオルが冷たくなってくるので、また温め直して首にあてます。
これを、3~5回繰り返しましょう。
肩こり、腰痛、頭痛、風邪などさまざまな症状にも効果的です。
さまざまなメディアで「ストレートネック」のストレッチ法が紹介されていますが、首は繊細な部分なので、自分で判断していろいろ動かすと、かえって症状が悪化したりすることがあります。
首が痛むときは自分で治そうとせず、早めに信頼できる専門家に相談するようにしましょう。