その痛み、ただの腰痛じゃないかも!? 病院に行くべき腰痛とは

腰痛は辛いものですが、痛みを感じた時、とりあえず様子を見てしまう人も多いのではないでしょうか。

実は腰痛で医療機関を受診した人のうち、腰に原因があるとはっきりと突き止められた人は15%。
残りの85%は検査をしても、腰に原因が見られないというパターンなのです。
腰痛は、内臓疾患が原因で痛むこともありますので、こうした腰痛を見逃すのは危険です。

そこで、様子を見てもいい腰痛と、病院に行くべき腰痛の見分け方についてご紹介します。

腰痛の痛みの原因は、大きく4つにわけることができます。
1つ目は「骨、筋肉のトラブルによるもの」。
筋肉疲労による腰痛や、ぎっくり腰、椎間板ヘルニアなど脊椎・腰椎への負荷や歪みによるものがこれに当たります。

2つ目は「神経障害によるもの」。腰を通る大きな神経が圧迫されることにより、痛みやしびれが生じるもので、いわゆる坐骨神経痛です。

3つ目は「心因性のもの」。ストレスを受けると血流が悪くなるため、筋肉内に疲労物質がたまったり、固くなった筋肉が血管や神経を圧迫したりすることで痛みが生じます。

4つ目は「内臓疾患によるもの」。腰は内臓と接しており、内臓に異常が生じるとその痛みをキャッチして腰が痛むことがあります。
内臓疾患によるものは全体の約1%程度ですが、命に関わる「すぐに病院に行くべき腰痛」とも言えます。

腰痛の原因はさまざまですが、様子を見てもいい腰痛の場合は、1週間から1カ月程度で改善することが多いです。
1カ月以上腰痛が続いている場合は、病院を受診しましょう。

また、その腰痛が「どんな姿勢でいても痛い」「安静にしていても痛みが収まらない」「腰痛以外に、下半身に何らかの症状が出ている」「発熱、吐き気がある」「生理、食事、排尿などの際に痛む」 「痛む部分が腫れている」「胸や腰が痛い」「体重が減ってきた」という場合は、重大なトラブルが起きている可能性があります。

上に当てはまらない症状なら、とりあえず様子を見てもOKです。
「重いものを持つ、何かにぶつけるなど、腰痛の原因に心当たりがある」「横になると痛みが和らぐ」「動かすと痛みが和らぐ」「だんだん痛みが薄れてきた」という場合は、時間が解決してくれるケースが多いです。
市販の湿布や痛み止めなどが効く場合は利用しても良いでしょう。
薬剤師さんと相談して決めてください。

腰痛で病院にかかりたい場合、まずは整形外科を受診しましょう。
腰痛の原因として内臓に問題がありそうな場合は、紹介状を出してもらえます。

腰痛で医療機関を受診した人のうち、痛みの原因がはっきりわかった人は15%。
残りの85%は、原因がはっきりわからないままです。
このことにがっかりして次々とかかる病院を変えるのではなく、一つの治療が終わるまでは同じ医療機関にかかるようにしましょう。