意外と知らない!?歯痛と肩こりの関連性とは
歯痛と肩こりが同時に生じることがあります。
歯痛は主に虫歯が原因であることから、まさか肩こりが原因であるとは考えにくいかもしれません。
実は歯痛と肩こりには深い関連性があり、歯痛が肩こりの原因になっていることもあれば、肩こりが歯痛の原因になっていることもあるのです。
歯痛と肩こりの知られざる関連性についてご説明します。
歯痛と肩こりにはどんな関連性があるの?
歯痛と肩こりの症状が同時に現れているとすれば、どちらか一方が原因となっている可能性があります。
日頃は肩こりがない方が歯痛と肩こりの症状に、同時に悩まされているような場合は、どちらか一方が原因となって症状が現われている可能性が高いかもしれません。
このような場合、歯痛か肩こりのどちらかを改善すると同時に症状がなくなることがあるのです。
構造的な側面から例を挙げてみると首と下顎は筋肉で繋がっており、首は肩、下顎は歯とそれぞれ密接に繋がっています。
首はかなりの重さがある頭部を支えているので無理な姿勢を続けると首に負担がかかって血流が悪くなり、肩こりになることがあります。
また、首に負担がかかると首の歪みにつながるため、首と筋肉で繋がっている下顎の歪みにも影響を与えるのです。
すると、下顎と下の歯は繋がっているため上の歯との噛み合わせが悪くなり歯痛の原因になります。
このように、構造上の関連性から歯痛と肩こりが同時に生じることがあります。
歯痛で肩こりになることがある理由とは?
歯に虫歯がない状態であれば食べ物を噛む時に、上顎に繋がっている歯と下顎に繋がっている歯を同時に使ってうまく咀嚼することができて問題はありません。
しかし、虫歯によって歯痛があると歯の痛みを感じないように虫歯がない方の歯で咀嚼をしようとするため、左右どちらかの顎に負担がかかることがあります。
すると、負担がかかっている側の首や肩の筋肉にも負担がかかり、肩こりになります。
また虫歯によって歯痛が生じている時、神経が過敏になっているので虫歯がある方の首や肩も痛みを感じやすくなることも肩こりになる原因です。
肩こりで歯痛になることがある理由とは?
血液やリンパは必要な栄養を運んだり老廃物を外に排出したりする大切な役割を持っています。
ところが肩こりになると筋肉が固くなり血液やリンパの流れが悪くなります。
さらに、肩こりになると首のこりも生じるので首と繋がっている顎周辺の血液やリンパの流れも悪くなってしまうのです。
すると、歯の再石灰化を促すために必要な唾液の分泌量が減ることで虫歯になり歯痛が生じるようになります。
また、血液の循環が悪くなると免疫力が低下するので細菌に対する抵抗力が弱くなり、虫歯菌(ミュータンス菌)が繁殖しやすくなることで歯痛に繋がります。
歯痛と肩こりの同時発症を予防・治療するには
歯痛と肩こりには深い関連性があります。
毎日の歯磨きが知らないうちに肩こりまでも予防してくれているとは意外でしたね。
正しい姿勢やきちんとした食生活が歯痛と肩こりの同時発症を予防してくれます。
しかし予防策をとっていても症状が出ることもあります。歯痛と肩こりの症状はどちらもつらいものですが、原因となっているものに対して対策をとることでどちらの症状も改善する可能性があります。
歯痛と肩こりが同時に生じている場合には、まずは歯を治療することを基本として血行を促しながら筋肉のこりをほぐすようにすると良いかもしれません。