魔女の一撃を撃退したい! 「ぎっくり腰」の原因と対処法は?
突然「グキッ」と嫌な感触から始まるぎっくり腰。一度経験したら誰もが「もう二度とごめんだ!」と思うことでしょう。
ぎっくり腰は、罪もない人にも何の前触れもなくひどい苦痛を与えるので、西洋では古くから「魔女の一撃」と呼ばれています。
腰は私たちの体の中心を支えている大事な部位で、ぎっくり腰が習慣化してしまうと、ひどい痛みで日常生活にも支障が出てきてしまいます。
早めの対処と日頃の予防で、ぎっくり腰を撃退していきましょう。
ここでは、ぎっくり腰の原因や症状、ぎっくり腰になったときの正しい対処法や予防法などについてご紹介します。
ぎっくり腰の原因
ぎっくり腰は医学的には「急性腰椎症」や「腰椎捻挫」と診断される、腰回りの損傷の総称で、重いものを持ったとき、激しい運動をしたとき、ちょっと体をひねったなどの刺激で引き起こされます。
ぎっくり腰になると腰椎を構成している椎間関節の滑膜が関節にはまり込んでしまったり、腰椎を支える周りの筋が捻挫を起こしてしまい、次のような症状を引き起こします。
・ 腰の痛みや緊張、しびれ
・ 骨盤の上にある背筋の緊張
・ ふくらはぎの痛みやしびれ
発症時の正しい対処法
ぎっくり腰が起きてしまった場合の一番正しい対処方法は、とにかく安静にすることです。
背骨にかかる負担をできるだけ軽くするためには、仰向けに寝てひざを曲げるか、横向きに寝て、エビのように軽く丸くなる姿勢をとり、とにかく腰を動かさないようにしましょう。
ぎっくり腰は腰回りの筋肉が炎症をおこしている状態ですから、温めたり、マッサージをすると悪化してしまいます。
痛みが引くまでは冷湿布を使い、湯船につかるのは控えたほうが良いでしょう。
ぎっくり腰は安静にしていれば2~3日で痛みが軽くなっていくはずですが、下半身にしびれや感覚の麻痺などがある、発熱や吐き気などの全身症状がある場合には整形外科を受診して、適切な治療を受けるようにしましょう。
もうぎっくり腰にならないための予防法
私たちにとって腰は上半身と下半身の動きを支える重要な働きをしています。
日頃から酷使されているため、ぎっくり腰になる可能性は常にあると言ってよいでしょう。
腰をコルセットなどでサポートしておくとぎっくり腰は起こりにくくなりますが、リスクを最小限にするためには、やはり腰回りの筋肉をしなやかに、強靭に保つことが大切です。
ぎっくり腰の痛みが引いてきたら、再発防止のために次の要領でストレッチを始めましょう。
1. 仰向けで横になり右膝を立て、ゆっくりと左膝を両手で抱えて胸に近づけ、5秒間キープ。
2. ゆっくり左足を延ばして左膝を立て、右膝を両手で抱て同様に5秒間キープ。
3. 最後に両膝を抱えて丸くなり、5秒間キープしたら体をゆっくりと伸ばします。
4. 1~3の手順を1日に1~5回程度行います。
このストレッチ方法は腰回りの筋肉を伸ばして疲労を軽減する効果もあるため、入浴した後や、眠る前に行うのが効果的です。
すでに、何回かぎっくり腰を経験されている方は、少しずつストレッチを継続して行きましょう。
毎日の習慣にすることで、魔女の一撃を撃退するしなやかな、若々しい体を保つことができますよ。